

「SHIGUCHI」オーナー兼クリエイティブディレクター ショウヤ・グリック VOL.1
Shouya Grigg /〈SHIGUCHI〉Owner, Creative Director, and Photographer
「SHIGUCHI / シグチ」は、今までのラグジュアリーホテルの概念を超え、自然と人々、過去と未来、異文化が交錯する空間。
訪れる者は、まるで時を超えた旅をしているかのような感覚を覚え、精神的な変容を促す場所となっています。



ショウヤ・グリックが初めてニセコを訪れたのは1990年代。「北海道は『日本最後のフロンティア』。自然が未だ手つかずで、本来の声で語りかけてくる。ここには何かを創造する力があると感じました。
SHIGUCHIは三つの原則に導かれています。
文化的真正性—本物の体験を提供すること。
環境統合—風景に逆らわず協働すること。
職人技の讃美 — 伝統的な作り手や方法を支援すること。
私たちは宿泊を売っているのではなく、デザインと存在を通じて変革へと導く旅を創造しているのです。」


SHIGUCHIにある調度品は装飾ではなく「共に在る存在」。
「私が好きな1960年代のデンマークの椅子、江戸時代の陶器、現代北海道の木工。時代や文化を超えて選ぶのは、それらが優れたデザインの普遍的原則を体現しているからです。重要なのは流行や地位ではなく、その品が誠実さと共鳴を持ち、日常を儀式へと高める力を持つかどうかです。」
「私は多くの影響を受けてきました。深みと簡素さを体現した千利休。陰翳の美を尊んだ谷崎潤一郎。芸術と科学を統合したレオナルド・ダ・ヴィンチ。しかし、最も大きな影響を与えたのは日本の無名の職人たちかもしれません。署名をせずとも卓越した作品を生み出した彼ら。謙虚さと熟練が結びついた姿勢こそ、私が目指すものです。」


「本当の贅沢とは、量ではなく深さです。それは静けさであり、余白であり、時間です。今この瞬間に完全に存在できる自由、季節の微妙な変化に気づくこと、職人技の手触りを味わうこと、気を散らさず意味のある会話を交わすこと。
従来の贅沢が蓄積と誇示に重きを置くのに対し、私の考える贅沢は洗練と削減にあります。要素は少なくても質は高く、体験は時間を重ねるほどに深まっていくのです。
初めてOLD JOEの洋服を身につけたとき、なつかしさを感じました。素材、構造、時間の経過を尊重する作品。流行ではなく工芸、装飾ではなく機能。その哲学は私の姿勢と重なります。」
